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富士山をよみがえらせ、
世界遺産に登録を |
静岡地理教育研究会
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私たち静岡地理教育研究会は、社会科教員の自主的な集まりです。毎月1回泊まり込みの研究会をもち、これで32年間にわたって活動して来ました。何をどう教えるべきか、現代の世界と地域をどうとらえるべきか、私たちは農山村や漁民、あるいは工場を訪ね、そこに生きる人々の暮らしと、息づかいに接しながら思索してきました。その活動の中から生まれたのが『富士川の変貌と住民』、『よみがえれ 大井川』の2冊の著書でした。
それから10年、私たちは富士山をテーマに取り組みました。富士山麓に生きる人々の中に入り、富士山のありのままの姿に接することで、富士山の今日的課題に迫りました。
朝霧高原の酪農家が風雪に耐えて開拓した辛酸や、忍野八海の北富士、忍草での「母の会」の入会闘争の話には心をうたれました。社会問題にもなった新興宗教と住民の攻防も取材し、沖縄米海兵隊の演習も目の当たりにしました。
近年、富士山を世界遺産に、という運動が大きくクローズアップされています。しかし私たちの研究からは、世界遺産にふさわしくない「富士山の今」が浮かび上がってきました。山肌に掘られた巨大な産業廃棄物処理場。観光道路とレジャー施設が山肌を裂き、オフロード車が道なき道を駆け巡り、観光客や登山者のゴミと屎尿の処理が大きな問題となってます。
トイレの研究や森づくり運動等、自然の復元と共生するための課題は山積みです。
私たちはこの研究をまとめ霊峰富士の“森・水・土・基地・ゴミ・祈り・あそび・世界遺産”を山麓に生きる人々を通した、新しい視点で総合的にとらえました。そして昨年12月15日、『富士山世界遺への道─山麓に生きる人々の姿を追って─』と題し、古今書院より出版しました。ご一読いただければ幸いです。
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