『富士山と世界文化遺産』 静岡文化芸術大学学長 川勝平太氏
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川勝氏は、富士山世界文化遺産静岡県学術委員会委員長でもあり、富士山が世界文化遺産にふさわしい存在であることを、日本と世界の「信仰」「芸術」の歴史を振り返りながら御講演いただきました。
日本人が古来より抱く「自然に対する畏敬の念」と大陸文化が融合して生まれた日本独自の「信仰」や、「自然は美しい芸術である」という価値観の象徴が「富士山」であり、世界の文明のシンボルにふさわしく、世界遺産になるべきとのお話がありました。また、富士山を世界文化遺産にする意義として、これまでの科学技術により自然破壊をしてきた時代を反省し、自然に対して謙虚になる気持ちを世界に伝えることに繋がる環境の世紀にふさわしい存在であるとのお言葉もありました。日本文化に深く溶け込んでいる富士山の存在が実感できる素晴らしい内容の講演でした。
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『世界から見た富士山』 登山家 田部井淳子氏
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田部井氏は、女性として世界ではじめてエベレストに登頂された方で、世界各地での豊富な登山経験をもとに御講演いただきました。
世界から見ても、富士山の左右対称に広がる稜線は類が無い美しさである一方、7・8月で何十万人もの人が登る現象も、他の国の最高峰には見られない特殊な状態とのことです。また、外国人にとって日本といえば「富士山」と答える人が最も多く、富士山が世界から見ても日本を代表する存在である様子が語られました。
そのほか、南極遠征など厳しい自然の中で、自然の偉大さ、美しさを肌で体験したこと、それを汚してはいけないとトイレやごみの持ち帰りに取組んだこと、エベレストでの保全の取組などについて、実体験が無ければ伝えられない迫力ある内容で講演いただきました。
最後に、富士山に以前見られた「白い川」の写真を映し、富士山憲章が制定され、富士山の環境の改善が大きく進展して本当に良かった、世界に誇れる山になってきたと感想を述べられ、富士山憲章制定10周年記念に相応しい内容の講演をいただきました。
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